今から4年前、旅行関連株の株主優待にはどんなものがあるのかを調査しました。鉄道、航空会社、旅行会社、宿泊施設の11社。乗り物各社は自社で利用できる乗車券や運賃割引券。旅行会社は旅行優待券や旅行券。宿泊施設は宿泊割引券など。旅行好きには魅力的な優待ばかりで、どの会社の株主になってもいいと思うくらい。
いっそのことこの11社全ての会社の株主になってやろーと思い、2019年10月のこのシリーズ②の記事で、それぞれの会社に買い入れたい株価を設定した。9月の権利落ち後に設定したものの、その時点で日経平均株価も過熱感があり、旅行会社の業績も好調で各銘柄株価には割高感があった。
そこでかなり無理な価格を目標価格に設定し、大きく下落したら買えるような、もう下方修正しないとそこまで落ちないくらいの価格設定としました。その2か月後のシリーズ③で株価動向をチェック。株価にほとんど変動がなく、目標買入れ株価には近づきもしない状態が続く。
その時の記事で株価が落ちないからといって今購入するのはリスクが高い。株価は実態にあっているとは言い難く、懸念材料が生じれば、あっという間に落ちていくことが考えられると書いています。もう少し様子見をして見守るとしました。
そして年が明けて2020年1月。世界中がパニックとなるコロナウィルスが発生。中国人観光客が激減。続いて欧米からの観光客も減少。国内経済は大混乱。とりわけ旅行会社、鉄道、航空、ホテル旅館は大打撃。コロナショックとなった日経平均株価は同年3月19日に16,358円まで下落。
同年1月に付けた24,115円から実に32%も減少した。このシリーズで選定した銘柄も当然大暴落。目標買入れ株価には余裕で約定した。そしてあっという間に大量の含み損。だから言わんこっちゃない。もっと低い金額で設定しておけば良かった。
2020年4月のシリーズ⑥の記事では11社総額で296,000円の含み損に。そして2020年11月のシリーズ⑨を最後に保有銘柄は塩漬けで、ブログとともに閉ざしてしまったのだ。ちなみにこの時点で11社の買入れ総額が3,442,000円。株価総額が3,007,000円。含み損は435,000円。別に同年3月の配当金合計42,500円。他に各社株主優待を獲得する。
かなりの損失を出していたが、その後どうなっているのか検証してみることにした。コロナが収束し、国内経済も回復。旅行会社もV字回復。株価もどんだけ回復しているのか楽しみだ。
シリーズ最後に書いた記事の2020年11月20日時点の日経平均株価は25,527円。そして2023年9月15日時点の日経平均株価は33,533円だ。なんと8,000円。率にして24%も上がっている。何やら期待以上の利益の予感。
9月15日時点での11社の株価は次のようになっています。
【JR東日本】
【買い値 9,340円】
⬇︎
2020 8/31現在株価 6,897円
2020 11/20現在株価 6,505円
2023 9/15現在株価 8,910円
【東武鉄道】
【買い値 3,100円】
⬇︎
2020 8/31現在株価 3,310円
2020 11/20現在株価 3,445円
2023 9/15現在株価 4,153円
【小田急電鉄】
【買い値 2,380円】
⬇︎
2020 8/31現在株価 2,623円
2020 11/20現在株価 3,150円
2023 9/15現在株価 2,375円
【阪急阪神HD】
【買い値 3,800円】
⬇︎
2020 8/31現在株価 3,445円
2020 11/20現在株価 3,680円
2023 9/15現在株価 5,456円
【名古屋鉄道】
【買い値 2,850円】
⬇︎
2020 8/31現在株価 2,959円
2020 11/20現在株価 3,070円
2023 9/15現在株価 2,387円
【京浜急行】
【買い値 1,700円】
⬇︎
2020 3/30株価 1,929円
2020 8/31現在株価 1,582円
2023 9/15株価 1,381円
【ANA】
【買い値 3,320円】
⬇︎
2020 8/31現在株価 2,647円
2020 11/20現在株価 2,532円
2023 9/15現在株価 3,273円
【日本航空】
【買い値 2,800円】
⬇︎
2020 8/31現在株価 2,114円
2020 11/20現在株価 1,916円
2020 9/15現在株価 3,000円
【買い値 2,200円】
⬇︎
2020 8/31現在株価 1,896円
2020 11/29現在株価 1,614円
2023 9/15現在株価 1,817円
【KNT-CT HD】
【買い値 1,350円】
⬇︎
2020 8/31現在株価 1,025円
2020 11/20現在株価 856円
2023 9/15現在株価 1,381円
【常磐興産】
【買い値 1,580円】
⬇︎
2020 8/31現在株価 1,372円
2020 11/20現在株価 1,495円
2023 9/15現在株価 1,351円
結果11社中7社が買値を下回り、4社しか買値を上回っていなかったものの総額でプラスであった。買値を上回っていた銘柄のうち特に阪急阪神ホールディングスが買値を1,656円もプラスだったことでマイナス銘柄をカバーした。やはり阪神タイガースが強くアレしたことで株価も大きく反応したのでしょう。
ちなみに阪急阪神ホールディングスの株主は100株保有で年2回、3月・9月に阪急電車・阪神電車全線で使える2回乗車分1枚が株主優待としてもらえる。
対象銘柄の購入については、損失を出したくないので、値を下げたところで買いを入れ、できれば値上がり益も狙ったが運悪くコロナ禍に突入。3年もの間、塩漬けとなってしまった。そしてコロナが収束して株価は大きく回復。3年前45万円もマイナスを出していたが回復後は75,300円プラスとなった。配当金については、4年間合計で106,950円なので利益をプラス経常するとまずまずか。
またこの間、株主優待をもらい続けられたのも大きい。元々の趣旨が題目の通り株主優待で旅行に行こうというもので、魅力的な旅行関連銘柄の株主優待を購入しようと考えたのが始まりだったから、ここまでは成功したと言えよう。
しかしながら、現在日経平均株価は右肩上がりでイケイケ状態。そんな中でも7社はコロナ前の水準に戻っていない。いつまでも日経が上がっていくとは思えない。9月の権利落前のピーク時が売り時だろう。したがって9月27日の前場始値に成り行き売りで終えたいと思います。その時までプラスで、出来たらもうひと伸び欲しいところ。
11社総額と3年前の株価推移は下記の通りです。
【11社総額】
【買い値 3,442,000円】
2020 3/30株価総額 3,201,800円
🔺241,290円
2020 8/31株価総額 2,987,000円
🔺455,000円
2020 11/20株価総額 3,007,000円
🔺435,000円
2023 9/15株価総額 3,548,400円
▲75,300円
【2020年3月期】
配当金42,500円+各社株主優待受取り
【2021年3月期〜2023年3月期】
配当金64,450円+各社株主優待受取り
ではまた権利落日に最終結果を報告します。