今回は「株主優待で旅行に行こう 旅行関連株を割安で購入編」シリーズ⑨回目。2回目からお伝えしている、旅行関連株主優待発行会社注目株11社の、業績状況と株価動向です。
目 次
こんにちはakihiroです。
株主優待で旅行に行こうシリーズも今回で9回目。各社中間決算が報告されましたが、コロナ禍で業績が悪化。非開示であった今期最終損益も見通しがたったが各社赤字転落で、その先もまだ回復が見込めず厳しい状況。一方日経平均株価はバブル崩壊後の高値を更新しています。旅行関連株11社の株価はどうなっているのか確認したいと思います。
日経平均株価はバブル崩壊後高値を更新中
1.巣ごもり需要関連株が牽引
日経平均株価は、コロナショックで2月から3月にかけて急落したものの、その後5月までに急回復して、8月にはコロナ前の水準まで戻しました。その後コロナ感染が拡大しているにもかかわらず上がり、アメリカ大統領選挙を材料に、11月に入り急伸。実体経済に伴わない株価はバブル崩壊後の最高値を更新した。11月20日終値の日経平均株価は25,527円。30,000円まで値を伸ばしていくのでしょうか。
しかし日経平均株価を押し上げているのは、コロナ需要の巣ごもり需要を捉えた関連株ではないかと考えられ、現にソニーや任天堂と言ったゲーム機メーカーなどの銘柄が好調となっている。
見方を変えると、巣ごもりとは正反対の鉄道・航空・レジャー関連株は総じて低迷しているのだろうか。恐るおそる株価を確認してみましょう
選定優良銘柄11社の株価状況
1.中間決算は各社赤字 通期見通しも厳しく
今回は今年9月の権利確定日と権利落日の終値。その他、3月末と前回記事時点の株価を表記しました。そして11月20日現在の終値での株価を調査します。
【JR東日本】
2020 9/28終値:6,775円
2020 9/29終値:6,648円
株主優待:運賃・料金4割引券
年間配当1株:2021年3月 0円
所有株式数:100株(100枚ごとに1枚)
権利獲得月:3月末
【業績状況】
21年3月期中間決算の連結経常損益は3,355億円の赤字(前年同期は2,719億円の黒字)転落。未定としていた今期の年間配当は130円の実施とする方針とした。
【買い値 目標株価 9,340円】
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2020 2/17約定
2020 3/30株価 8,522円
2020 8/31現在株価 6,897円
2020 11/20現在株価 6,505円
【東武鉄道】
2020 9/28終値:3,365円
2020 9/29終値:3,295円
株主優待:東武線全線優待乗車証
年間配当1株:2021年3月 20円
所有株式数:200株1枚(100株保有は3月のみ)
権利獲得月:3月末/9月末
【業績状況】
21年3月期中間決算の連結営業損益は166億円の赤字(前年同期は371億円の黒字)転落。通期営業損益を下方修正。
【買い値 目標株価 3,100円】
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2020 3/17約定
2020 3/30株価 3,840円
2020 8/31現在株価 3,310円
2020 11/20現在株価 3,445円
【小田急電鉄】
2020 9/28終値:2,722円
2020 9/29終値:2,677円
株主優待:小田急線全線優待乗車証
年間配当1株:2021年3月 10円
所有株式数:500株4枚
権利獲得月:3月末/9月末
【業績状況】
21年3月期中間決算の連結経常損益は220億円の赤字(前年同期は249億円の黒字)転落。未定としていた期末一括配当は10円にする方針。
【買い値 目標株価 2,380円】
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2020 2/17約定
2020 3/30株価 2,472円
2020 8/31現在株価 2,623円
2020 11/20現在株価 3,150円
【阪急阪神HD】
2020 9/28終値:3,570円
2020 9/29終値:3,470円
株主優待:阪急阪神共通回数カード
年間配当1株:2021年3月 50円
所有株式数:100株2回乗車分カード1枚
権利獲得月:3月末/9月末
【業績状況】
21年3月期中間決算の連結経常損益は193億円の赤字(前年同期は719億円の黒字)転落。
【買い値 目標株価 3,800円】
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2020 2/26約定
2020 3/30株価 3,815円
2020 8/31現在株価 3,445円
2020 11/20現在株価 3,680円
【名古屋鉄道】
2020 9/28終値:2,981円
2020 9/29終値:2,916円
株主優待:電車線株主招待乗車証
年間配当1株:2021年3月 0円
所有株式数:200株4枚(3月のみ)
権利獲得月:3月末/9月末
【業績状況】
21年3月期中間決算の連結経常損益は124億円の赤字(前年同期は193億円の黒字)転落。
【買い値 目標株価 2,850円】
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2020 2/28約定
2020 3/30株価 3,140円
2020 8/31現在株価 2,959円
2020 11/20現在株価 3,070円
【京浜急行電鉄】
2020 9/28終値:1,683円
2020 9/29終値:1,639円
株主優待:電車・バス全線きっぷ
年間配当1株:2021年3月 5円
所有株式数:200株1枚(100株保有は3月のみ)
権利獲得月:3月末/9月末
【業績状況】
21年3月期中間決算の連結経常損益は137億円の赤字(前年同期は203億円の黒字)転落。通期損益を従来予想の180億円から210億円に赤字幅拡大に下方修正。未定としていた期末一括配当は5円にする方針。
【買い値 目標株価 1,700円】
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2020 2/27約定
2020 3/30株価 1,929円
2020 8/31現在株価 1,582円
2020 11/20現在株価 1,807円
【ANA】
2020 9/28終値:2,562円
2020 9/29終値:2,523円
株主優待:航空運賃割引券他
年間配当1株:2021年3月 0円
所有株式数:100株
権利獲得月:3月末/9月末
【業績状況】
21年3月期中間決算の連結経常損益は1,884億円の赤字(前年同期は567億円の黒字)転落。期末一括配当を見送るとする方針。
【買い値 目標株価の 3,320円】
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2020 2/17約定
2020 3/30株価 2,700円
2020 8/31現在株価 2,647円
2020 11/20現在株価 2,532円
【日本航空】
2020 9/28終値:1,992円
2020 9/29終値:2,023円
株主優待:国内線航空運賃50%割引券
年間配当1株:2021年3月 0円
所有株式数:200株1枚(100株保有は3月のみ)
権利獲得月:3月末/9月末
【業績状況】
21年3月期中間決算の連結経常損益は1612億円の赤字(前年同期は541億円の黒字)転落。
【買い値 目標株価 2,960円】
下方修正 ⬇︎
【買い値 目標株価 2,800円】
⬇︎
2020 2/27約定
2020 3/30株価 2,069円
2020 8/31現在株価 2,114円
2020 11/20現在株価 1,916円
2020 9/28終値:1,910円
2020 9/29終値:1,831円
株主優待:旅行優待券2,000円
年間配当1株:2021年3月 0円
所有株式数:100株
権利獲得月:4月末/10月末
【業績状況】
20年10月期第3四半期累計(19年11-20年4月)の連結経常損益は169億円の赤字(前年同期は64.7億円の黒字)転落。
【買い値 目標株価 2,400円】
下方修正 ⬇︎
【買い値 目標株価 2,200円】
⬇︎
2020 2/27約定
2020 3/30株価 1,419円
2020 8/31現在株価 1,896円
2020 11/29現在株価 1,614円
【KNT-CT HD】
2020 9/28終値:1,136円
2020 9/29終値:1,170円
株主優待:主催旅行5%割引券
年間配当1株: 2021年3月 0円
所有株式数:100株2枚
権利獲得月:3月末/9月末
【業績状況】
21年3月期中間決算の連結経常損益は168億円の赤字(前年同期は20.5億円の黒字)転落。期末一括配当を見送るとする方針。
【買い値 目標株価 1,350円】
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2020 1/27約定
2020 3/30株価 711円
2020 8/31現在株価 1,025円
2020 11/20現在株価 856円
【常磐興産】
2020 9/28終値:1,564円
2020 9/29終値:1,536円
株主優待:ハワイアンズの入場・宿泊割引券
年間配当1株:2021年3月 0円
所有株式数:100株 ハワイアンズ入場券3枚 1室宿泊割引券
権利獲得月:3月末/9月末
【業績状況】
21年3月期中間決算の連結経常損益は20.1億円の赤字(前年同期は9.2億円の黒字)転落。
【買い値 目標株価 1,580円】
⬇︎
2020 2/25約定
2020 3/30株価 1,401円
2020 8/31現在株価 1,372円
2020 11/20現在株価 1,495円
【11社総額】
買い値 3,442,000円
2020 3/30株価 3,201,800円
🔺241,290円
2020 8/31株価 2,987,000円
🔺455,000円
2020 11/20株価 3,007,000円
🔺435,000円
2.配当金と株主優待受取り状況
【2020年3月期】
配当金42,500円+各社株主優待受取り
【2020年9月期】
一部株主優待受取り
阪急阪神ホールディングス:2回乗車分カード1枚
常磐興産:ハワイアンズの入場・宿泊割引券
ANA:航空運賃割引券他
日本航空:航空運賃割引券他
KNT-CT:主催旅行5%割引券×2枚
選定優良銘柄の株価の回復は鈍化
1.配当金をすると発表した会社もあったが
やはり中間決算は各社赤字幅が拡大して決算状況は厳しい結果となっています。通期予想も下期で盛り返す気配もなくどこも赤字で着地するようです。ですが、未定としていた一括配当を行う会社もあり明るい兆しもあります。11月20日の終値の株価は11社合計で30,070円でした。額面3,007,000円で435,000円の損失。これだけ日経平均が回復しているにもかかわらず前回調査から20,000円しか改善してなかった。
2.私鉄各社が健闘 航空会社・旅行会社が不振
総額がマイナスの理由として、私鉄各社が健闘していて5社中4社が買値を上回っています。しかしJRと航空会社2社の株価が不振、旅行会社が苦戦していることが大きい。やはりコロナ禍の中この銘柄に期待するのはキツイのか。しかし、鉄道や航空会社は元々物を仕入れてそれを販売する業種ではなく、通勤や通学の足。
そしてレジャーには欠かせない乗り物だし、いずれコロナが収束した時にはまた客足が戻り、かつての売上げ戻り業績も回復するでしょう。経費面では、従業員を関連会社や他の企業に受け入れてもらい人員削減したりで財務を整えています。いま株価は低迷していますが必ず回復し、絶対に期待していい銘柄だと思うので、損切りはせずしばらく持ち越していきたいと思います。