いわて銀河鉄道と青い森鉄道から青森割引きっぷと盛岡割引きっぷが発売。もりもりフリーパスは2日間乗降り自由。

青森・岩手を結ぶローカル線のお得きっぷ
- 1.青春18きっぷの鉄旅で人気路線
- 2.きっぷの概要
いわて銀河鉄道と青い森鉄道の割引きっぷ分析
- 1.在来線・東北新幹線パターンで比較
- 2.片道タイプ・フリーパスタイプはJRよりお得か
青い森・いわて銀河鉄道線沿線探訪

こんにちはakihiroです。

現在過去記事をメンテナンス中で、新しい記事のアップを休止してますが、お得きっぷの新らしい情報がありましたので紹介します。

青森・岩手を結ぶローカル線のお得きっぷ

1.青春18きっぷの鉄旅で人気路線

新たに情報があったお得きっぷは、盛岡駅〜青森駅の区間が利用できる片道乗車券と乗降り自由のフリーパスです。いわて銀河鉄道と青い森鉄道は、かつては東北本線として盛岡駅と青森駅を結ぶ路線であったが、東北新幹線が新青森駅まで開業にしたことによって、ＪＲ東日本から第三セクターへ運営を引き継ぐことになった。

筆者の記憶では東北新幹線が盛岡駅以北に開業する当時、この路線は赤字だったことから在来線廃止という話しもあったが、地元住民の反対などで、第三セクターへ運営を引き継いだということでなかっただろうか。しかし、その後コスト削減や観光列車としてのPR効果もあり、利用者の増加による収支改善により黒字化になった。

いわて銀河鉄道線は盛岡駅〜目時駅間、青い森鉄道線は目時駅〜青森駅間で鉄道ファンや旅行好きには親しまれた路線で、普通列車を乗り継いで、東北周遊や北海道へ渡る青春18きっぷの利用者にも良く使われる列車だ。

いわて銀河鉄道と青い森鉄道の路線図です。

いわて銀河鉄道・青い森鉄道はこんな電車。

筆者が撮影した、いわて銀河鉄道の動画をご覧ください。

青い森鉄道の公式サイトです。

いわて銀河鉄道の公式サイトです。

2.きっぷの概要

【きっぷの種類】

[青森割引きっぷ・盛岡割引きっぷ]

[もりもりフリーぱす]

【きっぷの内容】

[青森割引きっぷ(片道タイプ)]

[盛岡割引きっぷ(片道タイプ)]

青い森鉄道線盛岡→青森またはいわて銀河鉄道線青森→盛岡の普通列車・快速列車が片道利用できる乗車券。

発売金額:大人3,500円小児1,750円

発売期間:2024年7月13日〜2025年1月31日

利用期間:2024年7月13日〜2025年1月31日

有効期間:1日間

発売箇所(紙のきっぷ)

青森割引きっぷ

IGR盛岡駅

盛岡割引きっぷ

青い森鉄道の青森〜三沢間の有人駅窓口

デジタルチケット

スマートフォンアプリ「RYDEPASS」

【利用条件】

・後戻りしない限り、何回でも途中下車ができます。

・新幹線を含むJR線は利用になれません。

・自動改札は利用になれません。

・紛失、盗難による再発行はできません。

・デジタルチケットに関する詳細については、アプリの「その他」タブにある「よくあるご質問」をタップしてご覧ください。

[もりもりフリーパス(フリーパスタイプ]

いわて銀河鉄道線・青い森鉄道線盛岡〜青森間の普通・快速列車が、連続する2日間乗降り自由なフリーパス。

発売金額大人5,500円小児2,750円

発売期間2024年7月13日〜2025年1月30日

利用期間2024年7月13日〜2025年1月31日

有効期間2日間

発売箇所(紙のきっぷ)

IGR盛岡駅

青い森鉄道の青森〜三沢間の有人駅窓口

デジタルチケット

スマートフォンアプリ「RYDEPASS」

【利用条件】

・新幹線を含むJR線は利用になれません。

・使用開始後は、運行不能・遅延による払いもどしおよび有効期間の延長はしません。

・自動改札は利用になれません。

・紛失、盗難による再発行はできません。

・利用になる行程によっては、他のきっぷと比べて必ずしも割安とならない場合があります。

・デジタルチケットに関する詳細については、アプリの「その他」タブにある「よくあるご質問」をタップしてご覧ください。

▼青い森鉄道のホームページに掲載されている広告。

盛岡駅〜青森駅間のいわて銀河鉄道線・青い森鉄道線の運賃は5,590円。青森割引きっぷと盛岡割引きっぷの片道タイプの金額は3,500円だから2,090円安い。もりもりフリーパスの2日間乗降り自由のフリーパススタイルなら5,500円。単純に往復するだけでも通常運賃より5,680円も安く半値だ。これはかなり安い！

しかし元々いわて銀河鉄道線と青い森鉄道線の運賃は割高だ。ちょっと分解して調査してみる。

いわて銀河鉄道と青い森鉄道の割引きっぷ分析

1.在来線・東北新幹線パターンで比較

割引きっぷを利用した場合の①〜⑥までのパターンで調べてみた。①は盛岡駅から青森駅へ在来線。②は盛岡駅から青森駅へ新幹線。③は東京駅から青森駅へ新幹線で直行。④は東京駅から盛岡駅まで新幹線。盛岡駅から青森駅は青森割引きっぷ。⑤は東京駅から盛岡駅へ新幹線利用。盛岡駅から再び新幹線に乗り青森駅。⑥は東京駅から盛岡駅へ新幹線利用。盛岡駅からもりもりフリーパスを2日間利用し青森駅間往復。青森駅へ新幹線で行く場合、新青森駅からJR奥羽本線に乗換え。

①盛岡駅➡︎🚃青森駅

いわて銀河鉄道・青い森鉄道

運賃5,590円

②盛岡駅➡︎🚄青森駅

東北新幹線・JR奥羽本線

運賃3,410円

料金2,640円

③東京駅➡︎🚄青森駅

東北新幹線・奥羽本線

運賃10,340円

料金7,130円

④東京駅➡︎🚄盛岡駅➡︎🚃青森駅

東北新幹線・いわて銀河鉄道・青い森鉄道

運賃(東京−盛岡間)8,580円

青森割引きっぷ(盛岡−青森間)3,500円

料金(東京−盛岡間)6,230円

⑤東京駅➡︎🚄盛岡駅➡︎🚄青森駅

東北新幹線・奥羽本線

運賃10,340円

料金(東京−盛岡間)6,230円

料金(盛岡−青森間)2,640円

⑥東京駅➡︎🚄盛岡駅➡︎🚃青森駅

東北新幹線・いわて銀河鉄道・青い森鉄道

運賃(東京−盛岡間)8,580円

もりもりフリーパス(盛岡−青森間)2,750円

料金(東京−盛岡間)6,230円

2.片道タイプ・フリーパスタイプはJRよりお得か

盛岡駅−青森駅間(①)を、いわて銀河鉄道線と青い森鉄道線を利用した場合の片道乗車券の運賃は5,590円。この区間を普通列車で乗り継いで行くと3時間半近い時間がかかる。東北新幹線で新青森駅まで行き、奥羽本線で青森駅に行く場合の盛岡駅−青森駅間(②)の運賃・料金は6,050円。1時間10分ほどの乗車時間で2時間以上も早く到着する新幹線の方が460円高いが有利だ。

しかし、青森割引きっぷの盛岡駅−青森駅間は3,500円だから通常より2,090円も安く、新幹線より2,550円安い。もりもりフリーパスなら5,500円だから往復なら新幹線に比べ6,600円もお得だ。ただし、この価格差は盛岡駅−青森駅の区間で比較した場合である。もし東京駅から青森駅を直通で行く場合、東京駅−青森駅(③)の運賃・料金は17,470円。

これを盛岡駅まで東北新幹線に乗り、青森まで片道タイプの割引きっぷを利用した場合(④)18,310円で840円割高になってしまう。青森まで通算した距離で運賃計算するJRが安いということだ。

盛岡駅から再び東北新幹線乗車して、青森駅に行く場合(⑤)では19,210円と900円しか変わらずあまりお得感がない。このお得きっぷは、青森駅へ直行で行く場合には盛岡駅で在来線に乗り換えをせず、新幹線で直に行ったほうが得策だろう。900円を節約してまで2時間という時を無駄にしたくはない。

この割引きっぷは、利用条件にもある通り、後戻りしない限りは途中下車できるということなので、青森駅までの沿線駅を途中下車しながらの利用に効果が発揮できるようだ。特にもりもりフリーパスであれば片道に換算すると、2,750円になるので割安額が大きくなり、乗降りも自由なのでお得感が広がる。

もりもりフリーパスを利用した場合、東京駅から盛岡駅で在来線に乗り換えた場合(⑥)17,560円で盛岡駅−青森駅間の沿線を途中下車しながら、名所巡りをすることができる。青森駅まで新幹線で直行した場合と比べ、90円高いが途中駅で乗降り自由であることがこのフリーパスの強みかもしれない。

JR利用の場合も途中下車することは可能だが、その都度新幹線の特急料金がかかってしまう。90円の差は特急料金に変えれば、割安になるということをアピールしたいのかもしれない。しかしどちらにしても、金額が多少安くても、この在来線に乗って沿線観光したくなるような、魅力ある名所がなくては乗るメリットも少ない。沿線上にある観光地を探してみよう。

青い森・いわて銀河鉄道線沿線探訪

いわて銀河鉄道線と青い森鉄道線沿線の主な観光地です。

三戸城跡城山公園。三戸城は三戸南部氏により16世紀中頃に築城された。石垣や土塁など多くの遺構が残り当時の面影が多く残っている。画像の天守閣は昭和42年に建てられ温故館の名で歴史資料館になっており、家臣の武具や古文書、装束などが展示され、縄文時代から近代までの三戸町の歴史を知ることができる。三戸城山公園は日本の歴史公園100選に選ばれており、園内には鹿がいる鹿園や、子どもに人気の遊具があるイベント広場もあり、歴史ファンの他ファミリーでも楽しめる公園だ。三戸駅から車で約10分。